アロマの歴史を紐解くと・・
冬の間じっと蕾を膨らませていた桜が開花しましたね。
植物は自らの身体を守るために精油を作ります。
例えば虫が嫌いな香りを発し虫を寄せつけないようにしたり、
虫に花粉を運んで貰うためにいい香りを発し虫を寄せつけたり、
外界の菌が入ってきて病気にならない様に抗菌作用を持つ芳香成分を作ったりして自らを守っているんですね。
人間のように安全な場所に逃げたり、薬を飲むことができなくても、自ら必要な成分を作ることで逞しく生きています。
賢くて強いですね!
さて、アロマの歴史を遡ると、人間は植物が作った成分を利用して、病気の予防や治療に使っていたことがうかがえます。
古代文明発祥の地であるエジプトでは病人を芳香樹脂の煙でいぶしていたといわれ、芳香療法の起源だといわれています。
これは16世紀の薬草園を描いたもの。1527年オランダで刊行された「各種の薬草水のエッセンスの効能についての書」より
1664年から65年にかけてペストが大流行したときには街角ではマツのたき火をし、
聖堂ではペッパーやフランキンセンスで燻煙消毒したり、
人々は首の周りにポマンダーをさげ、それが大いに流行したそうです。
また芳香物質にいちばん触れていた香料商たちは伝染病から免れたともいわれています。
このことからも昔から人々は植物の作り出す成分に注目し生活に役立てていたということがわかりますね。
どんなに時代が進んでも、私たちの世界から病気や感染症はなくなりません。
アロマを勉強しているわたしたちがこの植物からの恩恵を正しく使い、伝えることが大切になっていると感じています。
わたなべ